この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「将人と奈菜も元気だった?」
「僕たちも元気だよ。ね?」
「うん、そうだね。でも、明日香ちゃんたちとなかなか会えないのは寂しいかな」

 奈菜は少し眉尻を下げながら答えている。

 全員関東に住んでいるとはいえ、少し距離が離れているから頻繁には会いづらい。数ヶ月に一度会えればいい方だ。

 明日香は奈菜のかわいさに胸をきゅんとさせる。

「奈菜が会いたいって言ってくれたら、飛んで行くのに」
「ふふふ、ありがとう。私も明日香ちゃんが呼んだときは、いつでも飛んで行くよ」

 どこか将人に似ている優しい微笑みを見れば、奈菜のことも好きだなと思う。

 将人も奈菜もとても穏やかな性格で、明日香にとってはオアシスのような存在。とても大切な友人だ。

 自分の恋が叶わなかったことは悲しくてたまらないが、この二人には心から幸せでいてほしいといつも願っている。

 だからこそ、早くこの恋心を消してしまわなければと思う。後ろめたさなど少しもない状態で、心から二人のことを祝福したいから。
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