この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~
「やっぱり塩レモンがまだ納得いかないか?」
慶介の問いに頷いて答える。
「うん。味はきれいにまとまってるんだけど、少しさっぱりしすぎてる感じがするんだよね。ほかの二つと比べるとインパクトが薄い気がして」
カルボナーラソースには高級感を出すためにトリュフオイルを加えており、またアラビアータソースにはパンチを効かせるためにニンニクを多めに入れている。それと比べると塩レモンはどうしても影が薄いように感じてしまう。
「まあ、言いたいことはわかる。味のバランスはいいけど、これだと上品すぎるかもな」
「そう! そうなんだよね。もっと味の深みがほしいかなー」
「そうなるとやっぱり出汁だろうな」
明日香の考えとまったく同じことを口にする慶介に、その通りだと頷く。今は鶏ガラをベースにしているが、これだけだとまだ物足りない。
「だよね。私もそう思う。鶏ガラもレモンとの相性よくて、悪くはないんだけどね」
「合わせ出汁にしてみたらどうだ? 鶏ガラと合わせてもいいし」
「いいかも。ちょっと試してみようか」
二人は阿吽の呼吸で、様々な出汁を用意していく。それを鶏ガラと組み合わせながら、塩レモンソースの味を見る。
やはりほかの出汁を加えると味に広がりが生まれ、物足りなさがなくなっている。その中でもある一つの出汁が明日香を唸らせた。
「ん! 貝いいね。味に奥行きが出てる」
「ああ。飽きのこない味になったな。レモンや鶏ガラとの相性もいい」
二人で顔を見合わせ、これだと頷き合う。お互いに確かな手応えを感じている。
慶介とは意見が衝突することもあれど、ここぞという場面では必ず同じ答えにたどり着くから不思議だ。
最も信頼する同僚からのお墨付きをもらえたことで、明日香はようやく肩の力を抜く。
慶介の問いに頷いて答える。
「うん。味はきれいにまとまってるんだけど、少しさっぱりしすぎてる感じがするんだよね。ほかの二つと比べるとインパクトが薄い気がして」
カルボナーラソースには高級感を出すためにトリュフオイルを加えており、またアラビアータソースにはパンチを効かせるためにニンニクを多めに入れている。それと比べると塩レモンはどうしても影が薄いように感じてしまう。
「まあ、言いたいことはわかる。味のバランスはいいけど、これだと上品すぎるかもな」
「そう! そうなんだよね。もっと味の深みがほしいかなー」
「そうなるとやっぱり出汁だろうな」
明日香の考えとまったく同じことを口にする慶介に、その通りだと頷く。今は鶏ガラをベースにしているが、これだけだとまだ物足りない。
「だよね。私もそう思う。鶏ガラもレモンとの相性よくて、悪くはないんだけどね」
「合わせ出汁にしてみたらどうだ? 鶏ガラと合わせてもいいし」
「いいかも。ちょっと試してみようか」
二人は阿吽の呼吸で、様々な出汁を用意していく。それを鶏ガラと組み合わせながら、塩レモンソースの味を見る。
やはりほかの出汁を加えると味に広がりが生まれ、物足りなさがなくなっている。その中でもある一つの出汁が明日香を唸らせた。
「ん! 貝いいね。味に奥行きが出てる」
「ああ。飽きのこない味になったな。レモンや鶏ガラとの相性もいい」
二人で顔を見合わせ、これだと頷き合う。お互いに確かな手応えを感じている。
慶介とは意見が衝突することもあれど、ここぞという場面では必ず同じ答えにたどり着くから不思議だ。
最も信頼する同僚からのお墨付きをもらえたことで、明日香はようやく肩の力を抜く。