この好きが本当になるまで ~腐れ縁の友人と嘘の恋を始めたら~

2. 救世主

 浮足立った気持ちで勤務を終えた明日香は、席を立ち、慶介のそばへと寄る。

「穂高」

 そっと声をかければ、慶介はなぜかとても申し訳なさそうな表情を浮かべる。

「あー、悪い。会社出るのもう少し後になる」

 どうやらまだやるべき作業が残っているらしい。だが、杉崎に行けないわけではないようだ。

「そっか。じゃあ、杉崎で待ってるよ」
「うん。俺もすぐに行くから」

 この感じであれば、本当にすぐに来てくれるだろう。明日香は軽く頷いてから、一人で会社を出た。
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