両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
私の手にかがんだ彼の髪がさらりとかかり、ふわっと爽やかな香りをさせ、手の甲にキスをした。
触れた唇から彼の熱を感じた。
まるで騎士が忠誠を誓うかのようなキスをしながら、上目づかいで私の顔を見た瞬間、ぞくりと肌が粟立った。
なんて綺麗な目。
吸い込まれてしまいそうな―――そう感じた瞬間、頭の中で高く澄んだ音が響いた。
音がした―――?
その音は彼が演奏前に鳴らした音と同じ。
「これで弾けるようになるよ」
「い、今なにを」
「キスだよ。唇のほうがよかった?」
ぶんぶんっと頭を横に振り、手をさっと引き抜いた。
あー、と彼は残念そうな声をあげてからの手の中見ていた。
こ、この人、自分のキスは特別なキスだとでも言うつもり?
顔がいいからって自信ありすぎでしょっ!
からかうにもほどがある。
手を胸に抱き、にらみつけた。
「かっ、帰ります!」
「うん。またおいで」
「もうきませんから」
触れた唇から彼の熱を感じた。
まるで騎士が忠誠を誓うかのようなキスをしながら、上目づかいで私の顔を見た瞬間、ぞくりと肌が粟立った。
なんて綺麗な目。
吸い込まれてしまいそうな―――そう感じた瞬間、頭の中で高く澄んだ音が響いた。
音がした―――?
その音は彼が演奏前に鳴らした音と同じ。
「これで弾けるようになるよ」
「い、今なにを」
「キスだよ。唇のほうがよかった?」
ぶんぶんっと頭を横に振り、手をさっと引き抜いた。
あー、と彼は残念そうな声をあげてからの手の中見ていた。
こ、この人、自分のキスは特別なキスだとでも言うつもり?
顔がいいからって自信ありすぎでしょっ!
からかうにもほどがある。
手を胸に抱き、にらみつけた。
「かっ、帰ります!」
「うん。またおいで」
「もうきませんから」