両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
カルメンが終わるとお辞儀をして舞台袖へと戻った。
まだ熱が冷めない。
楽しかった―――明るい場所にはまだ三人がいる。
「お疲れさまでした。すごく素敵でした!」
宰田さんが拍手をしてくれた。
その宰田さんの隣になぜか陣川結朱さんがいた。
深紅のドレスに長い黒髪をアップにして色っぽい。
「どうしますか?結朱さん」
宰田さんがいつもの人のよさそうな顔のまま、結朱さんに尋ねた。
なんのことかわからずに二人を見比べていると、結朱さんはふっと笑った。
「悔しいけど、やめておくわ」
「そうですか。わかりました」
舞台袖から宰田さんは三人に向かってなにか合図を送っていた。
特に舞台上ではなんの変化もなかったけれど、三人が笑ったような気がした。
「気持ちのこもらない曲を弾いて、コンサートを駄目にしたくはないから」
まだ熱が冷めない。
楽しかった―――明るい場所にはまだ三人がいる。
「お疲れさまでした。すごく素敵でした!」
宰田さんが拍手をしてくれた。
その宰田さんの隣になぜか陣川結朱さんがいた。
深紅のドレスに長い黒髪をアップにして色っぽい。
「どうしますか?結朱さん」
宰田さんがいつもの人のよさそうな顔のまま、結朱さんに尋ねた。
なんのことかわからずに二人を見比べていると、結朱さんはふっと笑った。
「悔しいけど、やめておくわ」
「そうですか。わかりました」
舞台袖から宰田さんは三人に向かってなにか合図を送っていた。
特に舞台上ではなんの変化もなかったけれど、三人が笑ったような気がした。
「気持ちのこもらない曲を弾いて、コンサートを駄目にしたくはないから」