両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
リボンをほどき、プレゼントの箱を開けるとそこにはキラキラした石がいくつもついたホワイトゴールドのペアリングがあった。

「エンゲージリングのペアリング?」

「そう。俺と千愛の」

「チェーンがついてる」

「ピアノを弾く時はそれでつけて」

肌身離さずってこと!?とチラッと唯冬を見上げると当然だと言わんばかりの顔をしてほほ笑んでいた。
どっちが焼きもちやきよ。
絶対に唯冬のほうが独占欲は強いと思うけど―――

「なに?」

「う、ううん。素敵なリングね」

「気に入ってくれてよかった。つけようか?」

私の指にはめてくれた。
そして、私は唯冬の指にはめる。

「まるで結婚式みたい」

「みたいじゃないよ。結婚するんだよ」

そう言って唯冬はキスをした。
優しいキスだった。
このまま抱きしめられるのかと思ったら―――

「じゃあ、この話の続きをしようか」

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