両親と妹はできそこないの私を捨てました【菱水シリーズ①】
それに比べ、私の両親は私が存在しないかのように連絡すらとらないのに。

「全部わかった上で言ってる。本当は今日、ここに婚姻届を持ってこようとしたんだけど、知久に止められた。突然すぎるって言われたからな」

「それはいきなりすぎるわよ!」

「やっぱりか」

本気だったのか、真剣な顔だった。
どういうことなの……
その階段を二段どころか三段くらい飛ばした勢いは。

「だから、生活費と学費は心配いらない」

「ま、待って!私の考えをまずきいて!」

「うん?」

「無謀かもしれないけど、コンクールに出場しようと思って」

私が途中棄権したコンクールには副賞がついている。

「コンクールでいい成績を残せば、大学の学費の補助を受けられるでしょ?だから、それが取れたらいいなって思っているの」

結果的に#虹亜__こあ__#と争うことになってしまうけど、今から間に合うのはそれしかない。
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