蜜味センチメンタル
そう囁く羅華の声に那色は何も言わず、そっと羅華の手に自分の手を重ねる。そして、そのまま彼女の手を胸元からそっと引き寄せ、頬へと導いた。
「羅華さんがそんなこと言ってくれるなんて……嬉しすぎて、どうにかなりそう」
その声は冗談めいていたが、潤んだ目元が、その奥の感情を物語っていた。
そして、ふたりの唇がふたたび重なる。
今度のキスは、さっきとは違っていた。
焦りも苛立ちもなく、ただひたむきに――想いを確かめ合うような、ゆっくりとした口づけ。
羅華がそのまま腕を那色の首に絡めて身を預けると、那色は優しくその背を抱きとめ、静かにベッドへと導いた。
軋む音も、衣擦れも、夜の静けさに溶けるように静かだった。
吐息の合間に、スーツの落ちる柔らかな音が響く。触れ合った素肌の温度に、思わず心まで解けていくような感覚が広がる。
那色の手が、すくうように羅華の胸を包み、固くなった頂を指先でなぞる。
「んっ、ふ……ぅ、…」
漏れた声はすぐに那色の唇に吸い込まれ、熱を帯びた吐息が肌の上で揺れた。
その手が滑るように下へと移動し、秘めた場所へと触れる頃には、羅華の身体はすっかり甘く、脆くなっていた。