【番外編】橘さん、甘すぎ注意です
「久しぶりー!紗良、ほんとに元気だったの?ニュースで見てから、ずっと心配してたんだから!」
カフェの席に着くなり、若宮綾香は半分泣きそうな顔で紗良の手を握った。大学時代からの友人で、何でも言い合える仲。仕事や恋愛の愚痴、日々のどうでもいいことで笑い合った時間が、まるで昨日のことのように思い出される。
「……心配かけてごめん。色々あったけど、なんとか生きてるよ、こうして」
紗良は苦笑しながら、カップを両手で包み込むようにして持った。
「半年以上も空くなんて初めてだよ。まさかあんな事件に巻き込まれてたなんて……もう、なんで教えてくれなかったの?」
「言いたかったけど、警護中はほとんど外にも出られなかったし、情報の制限もあって……それに、あの時は正直、誰に何を話せばいいか分からなかった」
綾香は小さく頷いて、「そっか」と一言。
「でも、今はもう警護が外れたってこと?」
「うん、やっと。少しずつだけど、日常が戻ってきてる感じ。普通にこうして友達とカフェでお喋りできるのが、すごくありがたいなって思うよ」
「ふーん……で? その“日常”の中に、“橘くん”はどれくらいの割合で登場するわけ?」
にやりと綾香が意地悪な顔で笑う。紗良はふいを突かれて、思わずカップに口をつけたままむせそうになる。
「……な、なんで知ってるの?」
「えー、だってあんなイケメンがずっとそばにいたら、何もないなんて逆に不自然でしょ。ていうか、たまに週刊誌にも“娘とSPが一緒にいた”って記事出てたよ?」
「そ、それは……」
「まさか、まだ“警護対象と警護官の関係です”とか言うつもりじゃないよね?」
紗良は観念したように小さくため息をついたあと、ほんの少し口元を緩めて――
「……恋人、だよ。今は」
「うわー!やっぱりー!!」
綾香が大げさに声を上げて、周囲の客からちらりと視線が飛んできた。
「ちょ、綾香、声大きい……!」
「ごめんごめん。でも……なんか、ちょっと安心した。あんた、ずっと孤独な戦いしてた感じだったから。そうやって誰かに守られて、愛されてるなら、本当によかった」
綾香のその言葉に、紗良は胸の奥がじんわりと熱くなるのを感じた。
「……ありがと」
「で、航太くんってどんな人?怒ると怖い?スーツ似合う?甘い?冷たい?!」
「ちょ、質問多い……!」
2人の会話は、コーヒーの香りとともにますます盛り上がっていった。
カフェの席に着くなり、若宮綾香は半分泣きそうな顔で紗良の手を握った。大学時代からの友人で、何でも言い合える仲。仕事や恋愛の愚痴、日々のどうでもいいことで笑い合った時間が、まるで昨日のことのように思い出される。
「……心配かけてごめん。色々あったけど、なんとか生きてるよ、こうして」
紗良は苦笑しながら、カップを両手で包み込むようにして持った。
「半年以上も空くなんて初めてだよ。まさかあんな事件に巻き込まれてたなんて……もう、なんで教えてくれなかったの?」
「言いたかったけど、警護中はほとんど外にも出られなかったし、情報の制限もあって……それに、あの時は正直、誰に何を話せばいいか分からなかった」
綾香は小さく頷いて、「そっか」と一言。
「でも、今はもう警護が外れたってこと?」
「うん、やっと。少しずつだけど、日常が戻ってきてる感じ。普通にこうして友達とカフェでお喋りできるのが、すごくありがたいなって思うよ」
「ふーん……で? その“日常”の中に、“橘くん”はどれくらいの割合で登場するわけ?」
にやりと綾香が意地悪な顔で笑う。紗良はふいを突かれて、思わずカップに口をつけたままむせそうになる。
「……な、なんで知ってるの?」
「えー、だってあんなイケメンがずっとそばにいたら、何もないなんて逆に不自然でしょ。ていうか、たまに週刊誌にも“娘とSPが一緒にいた”って記事出てたよ?」
「そ、それは……」
「まさか、まだ“警護対象と警護官の関係です”とか言うつもりじゃないよね?」
紗良は観念したように小さくため息をついたあと、ほんの少し口元を緩めて――
「……恋人、だよ。今は」
「うわー!やっぱりー!!」
綾香が大げさに声を上げて、周囲の客からちらりと視線が飛んできた。
「ちょ、綾香、声大きい……!」
「ごめんごめん。でも……なんか、ちょっと安心した。あんた、ずっと孤独な戦いしてた感じだったから。そうやって誰かに守られて、愛されてるなら、本当によかった」
綾香のその言葉に、紗良は胸の奥がじんわりと熱くなるのを感じた。
「……ありがと」
「で、航太くんってどんな人?怒ると怖い?スーツ似合う?甘い?冷たい?!」
「ちょ、質問多い……!」
2人の会話は、コーヒーの香りとともにますます盛り上がっていった。