【番外編】橘さん、甘すぎ注意です
夏の暑さもようやく和らぎ、秋風が心地よく頬を撫でる午後。
紗良と航太は、都心の大きな公園で開かれている屋外イベント――「さつまいもフェスティバル・秋の陣」を訪れていた。香ばしい焼き芋の匂いや、甘い大学芋の香りが風に乗って漂ってくる。
「ねぇ、手、ちゃんと繋いでてね。人混みだし」
「うん」
航太の大きな手を握りながら歩く紗良は、ふと彼の顔を見上げる。普段の柔らかい表情とは違い、目線が少し鋭い。
「……航太くん、なんか顔こわいよ?」
「え?」
目を瞬かせた航太が、すぐにふっと口元を緩める。
「怖くしてるつもりはないんだけどな。……混んでるから、つい、警護モードが出ちゃうみたいだ」
「ふふっ。さすがSPさん」
笑いながら紗良が指を絡めると、航太の目元も優しくほぐれた。
そのとき、紗良がぴたりと足を止めて指さす。
「わっ!あそこ、『おいもラテ堂』だ!私、さつまいもシェイク飲んでみたかったの!ね、並ぼ!」
キラキラした目で急かされて、航太は小さく頷くと一言、
「……わかりました。お嬢様」
「えっ、なにそのキリッとした声!」
「警護官時代の癖だよ。行こうか」
笑い合いながら、ふたりは「おいもラテ堂」の行列に並ぶ。甘い秋の香りと、温かな時間がふたりを包んでいた――。
紗良と航太は、都心の大きな公園で開かれている屋外イベント――「さつまいもフェスティバル・秋の陣」を訪れていた。香ばしい焼き芋の匂いや、甘い大学芋の香りが風に乗って漂ってくる。
「ねぇ、手、ちゃんと繋いでてね。人混みだし」
「うん」
航太の大きな手を握りながら歩く紗良は、ふと彼の顔を見上げる。普段の柔らかい表情とは違い、目線が少し鋭い。
「……航太くん、なんか顔こわいよ?」
「え?」
目を瞬かせた航太が、すぐにふっと口元を緩める。
「怖くしてるつもりはないんだけどな。……混んでるから、つい、警護モードが出ちゃうみたいだ」
「ふふっ。さすがSPさん」
笑いながら紗良が指を絡めると、航太の目元も優しくほぐれた。
そのとき、紗良がぴたりと足を止めて指さす。
「わっ!あそこ、『おいもラテ堂』だ!私、さつまいもシェイク飲んでみたかったの!ね、並ぼ!」
キラキラした目で急かされて、航太は小さく頷くと一言、
「……わかりました。お嬢様」
「えっ、なにそのキリッとした声!」
「警護官時代の癖だよ。行こうか」
笑い合いながら、ふたりは「おいもラテ堂」の行列に並ぶ。甘い秋の香りと、温かな時間がふたりを包んでいた――。