私の愛した彼は、こわい人
カラン。と、グラスの氷が溶ける音が小さく響く。
二杯目にカクテルをいただいた。青色と水色が混じる爽やかな味わいのブルーハワイ。私のお気に入りになりつつある。
ユウキさんたちと世間話を続けていると。
不意に、バーのドアが開く音がした。
振り返り、現れた人物を目にして私はハッとする。
「……オーナーっ?」
そこには、顔に傷を負った神楽オーナーが立ち尽くしていたのだ。
無言で私の隣に座ると、スーツの胸ポケットから煙草を取り出した。銘柄はセブンスターではなく、パーラメントに変わっていた。
しかし、チラリと柳田さんを見ると彼は再び煙草をしまう。
なんだかすごく機嫌が悪そう。彼の口元からは血が滲み出てしまっているし……。
柳田さんは慌ててバックヤードから救急箱を持ってきた。切れた箇所を消毒して、ガーゼで止血する彼は無言で無表情。
……なにが、あったの? スーツは汚れ、ワイシャツの胸元部分が破れてしまっている。
ユウキさんは呆れたようにため息を吐き、オレンジジュースを彼に差し出した。
「ジンったら。まーた派手にやらかしたわけぇ?」
「俺のせいみたいに言うな」
「どうせ酔っぱらい客が暴れたんでしょ。これだからキャバクラのオーナーなんてやめとけって言ったのに」
オレンジジュースを一口含み、彼は遠目を眺めた。
「今回は、いつもみたいなつまらないトラブルとは違う」
ずいぶんと、神妙の面持ちだ。
二杯目にカクテルをいただいた。青色と水色が混じる爽やかな味わいのブルーハワイ。私のお気に入りになりつつある。
ユウキさんたちと世間話を続けていると。
不意に、バーのドアが開く音がした。
振り返り、現れた人物を目にして私はハッとする。
「……オーナーっ?」
そこには、顔に傷を負った神楽オーナーが立ち尽くしていたのだ。
無言で私の隣に座ると、スーツの胸ポケットから煙草を取り出した。銘柄はセブンスターではなく、パーラメントに変わっていた。
しかし、チラリと柳田さんを見ると彼は再び煙草をしまう。
なんだかすごく機嫌が悪そう。彼の口元からは血が滲み出てしまっているし……。
柳田さんは慌ててバックヤードから救急箱を持ってきた。切れた箇所を消毒して、ガーゼで止血する彼は無言で無表情。
……なにが、あったの? スーツは汚れ、ワイシャツの胸元部分が破れてしまっている。
ユウキさんは呆れたようにため息を吐き、オレンジジュースを彼に差し出した。
「ジンったら。まーた派手にやらかしたわけぇ?」
「俺のせいみたいに言うな」
「どうせ酔っぱらい客が暴れたんでしょ。これだからキャバクラのオーナーなんてやめとけって言ったのに」
オレンジジュースを一口含み、彼は遠目を眺めた。
「今回は、いつもみたいなつまらないトラブルとは違う」
ずいぶんと、神妙の面持ちだ。