私の愛した彼は、こわい人
 震える手で画面をスクロールし、メッセージアプリをタップする。新宿のキャバクラ店のスタッフから送られた大量のメッセージが目に付いた。
「勝手に見てはいけない」という自分の中の警告なんて、聞こえぬふり。
 もう、止められない。
 固唾を呑み込み、私はスタッフからのメッセージを表示した──。

《神楽オーナー。すぐに来てください。お願いします》
《他のお客様にも迷惑がかかってしまいます》
《あとどれくらいで到着しますか》
《男が、小野タクト(・・・・・)がオーナーを出せと叫び続けています》
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