【番外編】SP 橘は、“甘やかし専門医”です
2人はしばらく、静かに抱き合っていた。
まるで世界から切り離されたような静けさの中で、ただ相手の鼓動だけが確かに響いていた。
何も言わなくてもわかる──それほど深く、強く、想いは通じ合っていた。
しばらくして、航太がぽつりと囁くように言った。
「……甲板、行こうか。」
紗良は目を細め、やさしく頷いた。
その動きに導かれるように、自然と航太の腕に自分の腕を絡ませる。
静かに部屋を出ると、すぐそばに控えていたバトラーが軽く一礼しながら言った。
「薔薇の花束は、お持ち帰りいただけますようアレンジいたします。」
航太は一歩立ち止まり、穏やかな声で応えた。
「ありがとうございます。」
そして、再び視線を紗良に戻すと、ふたりは見つめ合い、優しく微笑みあった。
それだけで十分だった。
ことばにしなくても、胸の奥にある幸せが、通い合っているのがわかった。
静かな海を目指しながら、ふたりはゆっくりと歩き出した。
寄り添うその足取りは、まるで新しい人生への一歩のように、確かで、優しく、美しかった。
まるで世界から切り離されたような静けさの中で、ただ相手の鼓動だけが確かに響いていた。
何も言わなくてもわかる──それほど深く、強く、想いは通じ合っていた。
しばらくして、航太がぽつりと囁くように言った。
「……甲板、行こうか。」
紗良は目を細め、やさしく頷いた。
その動きに導かれるように、自然と航太の腕に自分の腕を絡ませる。
静かに部屋を出ると、すぐそばに控えていたバトラーが軽く一礼しながら言った。
「薔薇の花束は、お持ち帰りいただけますようアレンジいたします。」
航太は一歩立ち止まり、穏やかな声で応えた。
「ありがとうございます。」
そして、再び視線を紗良に戻すと、ふたりは見つめ合い、優しく微笑みあった。
それだけで十分だった。
ことばにしなくても、胸の奥にある幸せが、通い合っているのがわかった。
静かな海を目指しながら、ふたりはゆっくりと歩き出した。
寄り添うその足取りは、まるで新しい人生への一歩のように、確かで、優しく、美しかった。