【番外編】SP 橘は、“甘やかし専門医”です
それから数日後――
紗良と航太は、並んで墓前に立っていた。
ここは、紗良の母が眠る場所。
艶やかに咲いた花を供え、墓石を丁寧に清めてから、二人で静かに手を合わせる。
「お母さん……守ってくれてありがとう」
紗良の声が、風に溶けるように優しく響く。
「あの時、襲撃も病気もあったけど……今、私はちゃんと幸せです。
お母さんが支えてくれたから、乗り越えられました。これからも、お父さんと私たちを見守っていてください。力を合わせて、生きていきます」
言葉のあと、そっと隣を見る。
航太も目を閉じ、静かに祈りを捧げていた。
風がふわりと吹き抜ける。
柔らかな初夏の風。まるで母がそっと背中を押してくれるようだった。
ふたりの左手の薬指には、同じデザインのリングが輝いていた。
誓いの証。未来への希望。
見上げた空は澄み渡っていて、どこまでも青かった。
――ありがとう、お母さん。
これからも、ずっと大切にしていくよ。
完
紗良と航太は、並んで墓前に立っていた。
ここは、紗良の母が眠る場所。
艶やかに咲いた花を供え、墓石を丁寧に清めてから、二人で静かに手を合わせる。
「お母さん……守ってくれてありがとう」
紗良の声が、風に溶けるように優しく響く。
「あの時、襲撃も病気もあったけど……今、私はちゃんと幸せです。
お母さんが支えてくれたから、乗り越えられました。これからも、お父さんと私たちを見守っていてください。力を合わせて、生きていきます」
言葉のあと、そっと隣を見る。
航太も目を閉じ、静かに祈りを捧げていた。
風がふわりと吹き抜ける。
柔らかな初夏の風。まるで母がそっと背中を押してくれるようだった。
ふたりの左手の薬指には、同じデザインのリングが輝いていた。
誓いの証。未来への希望。
見上げた空は澄み渡っていて、どこまでも青かった。
――ありがとう、お母さん。
これからも、ずっと大切にしていくよ。
完