無自覚男子にキュン!



と、いうことだから航くんの様子を伺うことも出来ずに先生が入ってきてしまった。



点呼を取る際に、航くんの気怠げで、でも柔らかい声が聞こえてきた。



昨日あんなに話したのに、夢だったみたい。



「漣 胡桃さーん」先生の声で一気に現実に引き戻される。


「ぁ、はい!」


現実に引き戻されたのはいいものの、気が緩んでいたせいで返事のタイミングといい、ボリュームといい、0点といっていいほどの返事をしてしまった。





誰もそんなの気にしてなんかいない。



ある1人を除いて……



「な、なんでしょう……」


「おまえ、なんか気に食わんっちゃんね」


隣の席の青空くんは昨日よりも敵意剥き出しにして私を睨みつけていた。


気に食わないなら気にしなきゃいいのに、どうしてこんなガン見するの…!?


泣きそうになるのをグッと堪えて返事をする。



「ごめんなさい」


「何で謝るっちゃん。意味わからん」



こっちが意味わからないのですが…!?


助けてほしくて航くんを見たくても、青空くんの眼力に負けて横を向けない。



早く1限目が始まってほしいと願っているのはこのクラスできっと私だけだろう。



青空くんは返事がない私に耐えきれなくなったのか、咳払いをしたのち、机に向かってうつ伏せになって寝てしまった。





 
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