無自覚男子にキュン!



ふう…と一安心し、横を見る。



航くんも青空くんと同じように寝てしまっていた。



だけど、顔が横向きになっているため、航くんの寝顔がしっかりと見えている。



なんだこの天使のような寝顔は…!?



思わず見惚れてしまうほどの綺麗なお顔に私は勝手に顔が火照ってしまっていた。



勝手にましてや無料で見てしまってごめんなさい…!!


自分の欲を制御しようと教科書で顔全体覆うように隠す。



「胡桃ちゃん?」


「へ!?」



航くんの声がした。



パッと教科書を下げて、航くんを確認する。



航くんは既に起き上がってはいたけれど、眠そうに伸びをしながら大きなあくびをしていた。



「おはよ、胡桃ちゃん」



「あっおはよう」



何て可愛げのない返事。
だけどこれが精一杯。



「心配することないよ、わたあめあげるからね」



………



…………


「え?」



航くんのその一言で私の脳内はフルスピードで働き出す。


だけど、多分、寝ぼけてる…?



「航くん、起きてる?寝ぼけてない?」

思わず、ふふふと笑ってしまう。



「ん、俺なに言ってた?」


私の声かけで一気に夢から覚めたのか、まだ眠そうな目を擦りながら問う。



「わたあめって……」


「うわーー、それごめんすっごい寝ぼけてたかも」


「お疲れなんだね」


「いや全然。良い夢見てたよ」


「そっそっか…」




こういう時、モテる女子は良い夢について会話を広げたりするんだろうな。


後悔はするけれど、上手くはいかないってやる前から分かっている。



 


< 17 / 93 >

この作品をシェア

pagetop