モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
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「一旦整理をするぞ。あかりは今、山科と藤井理貴という男にプロポーズされている、ということか?」
仕切り屋の雅人の言葉にあかりは頷く。住職を見送った両親もいつの間にか戻ってきて、雅人とあかり、そして幸人のやり取りを祖父と共に面白そうな様子で見ていた。
「モテないお前がなぁ」
呆れたようにいう雅人を睨みつけたあかりに、長兄は当然のように結論を下す。
「とはいえ、山科を選ぶんだろう? 早くアイツに返事をしとけ」
「ちょっ! 何勝手なことを言っているんだよ、まさにぃ! あかり、理貴がいいよな!?」
「都県が違うユキは知らないだろうが、山科は出世頭だぞ? あかりにはもったいないくらいの男だ」
先にカチンとしたのは、幸人だった。そもそも雅人と幸人は年が離れているからか仲が良くない。
売り言葉に買い言葉で幸人は応酬する。
「警視庁の警官の中では、だろ? 理貴は年商何億も稼ぐ若手実業家だぞ。そっちのほうがあかりにはもったいねぇわ」
幸人の言葉に雅人はイラッとしたようだ。今まであかりに向いていた矛先が一瞬で幸人に向かう。