モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています


 今まで颯が話したがらなかったこと。雅人がわざわざあかりに確認しないといけない内容。きっとしんどい話になると薄々は勘づいていた。
 颯と理貴を天秤にかけている以上、いずれは聞いておかないといけないとわかってはいたが、まだ受け止める覚悟は正直出来ていなかった。

「なぁ、頼む」
 
 あかりの葛藤を気づいていながらも、颯はダメ押しの一言を口にした。颯は察していたのだ。これがあかりと二人きりになれる最後のチャンスかもしれないと。
 直接自分が連絡しても、あかりはのらりくらりと避ける一方だったのだ。だから雅人と早野がお膳立てしてくれたこの機会を逃すわけにはいかない。
 どこか懇願するような口調になった颯に、あかりは無意識に頷いていたのだった。 

 
  
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