モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
語られた生い立ち
すべて言い訳になるが、と再度前置きをして颯は口を開いた。
「結婚を躊躇っていたのは、オレが親と一緒の道を歩んでいるからなんだ」
「颯さんが?」
あかりは首を傾げる。あまり家のことは話したがらない颯ではあるが、あかりの記憶が正しければ、彼の両親はどちらも警察官ではないはずだ。
あかりの疑問に答えるように颯は続きを口にする。
「あかりにも何度か話していた両親は、実は戸籍上は養父母になるんだ」
突然の颯の告白に、あかりは絶句する。そんな話、今まで聞いたことないからだ。
驚いているあかりにフッと笑うと颯は続きを口にする。
「といっても、実の両親のことはほとんど覚えていないんだ。物心をつく前に殉職しているから」
「殉職……」
「そうだ。二人とも警察官だったらしい」
颯は一瞬遠い目をする。見たことのない表情だ。