モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
そう言われると、あかりに断る理由はなくなる。
いや、それでも断り続けていたら理貴も諦めただろう。
恋愛が絡まなくて気取らない店ならば、理貴と飲みたいとあかりも心のどこかで思っていたから。
それが、彼氏と別れて傷心の心を埋める虚しい行為だとわかっていたけれど、男で出来た傷を埋めるのは男でしかできない。女友達では満たされないのだ。
そういう視点で見ると突然再会した理貴は、あかりの心を埋めるにはちょうどいい存在だったのだ。
とはいえ、理貴は弟と同じ存在だ。理貴との未来は考えられないのだけれど。
あかりの心地良い言葉を伝えてくる理貴を利用している気もしたが、自分の気持ちを伝えても尚、誘ってくるのは向こうなのだ。
(傷が癒える間だけ……)
あかりは少しの罪悪感と共に、理貴に連絡したのだった。
イヤだったら断るでしょう、と思いつつあかりは自分の都合のいい日を理貴に伝え、本日の飲み会になったというわけである。
あかりの希望通り、チェーン店の居酒屋で。