モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
「オレの血には記憶にすら残っていないけれど、職に殉じた両親と同じ血が流れている。思い出も残っていないのに同じ職についている身として任務を全うした両親のことを一人の警察官として尊敬するし、誇りに思っている。だが、その一方で同じ血が流れていることが怖かった。結婚はともかく、子どもを持つには向いていない証拠なのだから」
「……」
「だから誰とも結婚する気はなかった。不適合者なのは自分自身、痛いほど知っているんだからな。……本来ならあかりと付き合った時に伝えないといけなかったんだ。いや、そもそも付き合うべきではなかったのかもしれない。それでも……」
いつになく雄弁に話す颯は、半ば思い詰めた顔を浮かべながら、残っていたビールを飲み干した。
「オレはあかりが欲しかった。あかりが想いを伝えてくれた時、断ることも出来たのに。どうしてもオレのモノにしたかった。他の男に取られたくなかった」
「……っ!」