モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています

今からなら空いてるけど


『次、いつなら会える?合わせるよ』
 思ったより時間をかけて書類を仕上げたあかりは、携帯を見るなりため息をついた。
 理貴から連絡が来ていた。送信は昨日別れた直後の時間だ。

 あかりの仕事はプライベートが有って無いようなものだ。昨日のような緊急呼び出しは決して多いわけではないのだが、どういうわけか測ったように人と――それも合コンや異性と飲む時に呼び出される。
 飲み会が始まってすぐ、お金だけ渡して帰っていくあかりにその後、相手の男性から連絡が来ることはない。
 理貴もそうだろうと油断していたから、携帯を見れない間届いていた公式メッセージと共に、うっかり一括で既読をつけてしまったのだ。
 面倒だがメッセージを見たという証拠が理貴に届いている以上、早めに返事をしなければ、と思いつつ寝不足で頭が回らない。
 とりあえずあかりは自らの欲を叶えることを優先することにした。シャワーを浴びて腹を満たし、一眠りしてから返事をしても遅くない。
 そう思っていたのだが。


「しまった!」

 連日の激務で疲れていたのかあかりの目が覚めたのは、日がとっぷり暮れてからだった。
 理貴への返信も、休みの日のルーティンのジムも、掃除も買い物も何もしていない。
 慌てて携帯を見て、ホッと息を吐く。
< 18 / 230 >

この作品をシェア

pagetop