モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
『庇うよ』
理貴は短く答えた。
あかりはため息をつく。
――結局、理貴も颯さんと同じだ。――
あかりの頭にその言葉がよぎったタイミングで理貴は口を開いた。
『だから僕は警察官にならなかった』
理貴の言葉にあかりは息を呑む。そして静かに理貴の続きの言葉を待った。
『あかりちゃんと同じ道を歩むことも考えたよ。当然のように。同僚になればいつもと違うあかりちゃんも見れる。同じ仕事だからって今以上に理解して支えることだってできる。けど……』
静かに、一言一言想いを込めた理貴。あかりは次に出る理貴の言葉を期待してしまう。
『あかりちゃんがどれだけ警察官に誇りを持っているのか、痛いほど知っているから。同じ職場にいたら僕はあかりちゃんを危険な目に合わせたくなくて、必要以上に守ろうとしてしまう』
あかりは口を挟むことなく、理貴の独白を聞いていた。理貴も返事は求めていないのだろう。珍しく感情が乗った声で、思いの丈をあかりにぶつける。