モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
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「……すき」
「え? なんて?」
そっぽを向きながら口の中でボソッと呟いたあかりの声は理貴に届かなかったようだ。聞き返す理貴の顔を恐る恐る見たあかりは、満面の笑みを浮かべた彼の姿を見つける。
「……っつ!! 聞こえているでしょ!?」
「今のは本当に聞こえてないよ」
「今の? って何よ!?」
理貴は我慢の限界というように声を上げて笑う。
「いやっ……さっき……、僕の会社で……口滑……らしたでしょ」
息も絶え絶えにいう理貴だが、あかりは心当たりがない。ムスッとするあかりにますます笑いが込み上げてくる理貴だが、これ以上笑うとスネて収集がつかなくなるのも予想がつく。鉄の意志で笑いを引っ込めると、もう一度あかりを促した。