モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています

「……うん」
「それでも、今は理貴と一緒にいれて嬉しいよ。その、颯さんと同じ好きっていう感情かというとちょっと違うけれど。でも間違いなく……」
「間違いなく?」
「理貴に、体も戸籍も名字も……。今まで()()()()()として生きて来た人生を預けてもいいかな、っていうくらいには好きだよ。だから結婚するんでしょう?」
 理貴は小さく唸った。顔は茹でダコのようになっている。
「それにそろそろ家デートも飽きたしね」
「それは……ごめん」
「理貴が悪いわけじゃない。けど、やっとコソコソする必要ないしね。それだけでも私はアンタと結婚する価値あると思うけど」
 付き合ってまだしつこく理貴に付き纏うマスコミ対策で、人目を避けるようにお互いの家を行き来するしかなかったのだ。
 正式に籍を入れた後、何か言ってくる相手には理貴が会社として然るべき対応をするということで話がついている。
 明日以降堂々と外を歩けることは、今の二人のささやかな願いである。
 それを知っているあかりはダメ押しの一言を放った。
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