モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
理貴のいう本郷の交番は、あかりが初めに配属されたところだ。
結婚ホヤホヤの久保と同じ交番で彼とペアを組んで行動していたのだ。
ちなみにあかりは、最初に配属された交番で四年勤めた後、別の区の交番を経て今の生活安全課という経歴である。
記憶がブワッと蘇る。
楽しい記憶もあるけれど、どちらかというと本郷にいた時はツラい記憶の方が多い。
ずっと夢だった警察官になって、初めて現場に立った交番であかりを待っていたのは厳しい現実だったのだ。
一回出勤したら二十四時間勤務。定時はあってないようなもの。
通報が入れば残業になるし、それ以外に非番でも休日でもやれ訓練や、やれ呼び出しやらある。
最初はみんな強制的に寮に押し込まれての共同生活だからプライベートもないし、上司には通帳の額から男女交際まで包み隠さず報告をしないといけない。
男社会の警察は、民間ならセクハラ・パワハラになりそうなこともまかり通る不思議な世界だった。