モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
「あかりちゃんが変わっていなかったから」
「どういうこと?」
「そのままの意味。昔と全然変わっていなかったから。僕がどんな立場になってもあかりちゃんは変わらない。今だってそうでしょ」
「社長ー!っていって接待したほうがよかった?」
「遠慮しとく」
理貴は笑って首を振った。一つ息を吐いた後、再び真顔に戻ると理貴は言った。
「有名大学に進学したら、社長になったら、金稼いでいたら。自分では何も変わっていないのに周りは変わるんだよ。全員とは言わないけど、昔のような付き合いが難しくなるのも事実でさ。……あかりちゃんや幸人みたいに、大衆居酒屋に連れてきたり、割り勘しようとしたりはしない」
「……悪かったね、大衆居酒屋に連れてきて」
「嬉しいんだよ、普通に接してくれるのが」
ワザとジト目で睨むあかりを、理貴は表情を変えずサラリと受け流す。