モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています



 理貴以外の者から聞いたら、何を言っているのかと一笑に付しただろう。けれど、あかりは知っていた。

 理貴が、冗談でこんなことを言うはずない、ということを。

 その証拠にテーブルの上に出ている理貴の両手は、話し始めた時から硬く組まれているままだ。
 その仕草は大事なことを話す時の理貴のクセ。

 ならばこちらも真剣に答えないといけない。

「理貴」
「はい」
「私、彼氏と別れたばっかだし、しばらく恋愛はしないの」
「なんで?」
 理貴はあかりに問いかける。
「なんで、って……」
「未練があるの?」
「未練……」
「じゃあさ、……まだ好きなん?」
「……」

 あかりは言葉に詰まる。
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