モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています
「仕事柄、何かあったら家族ほっぽいて駆けつけないといけない。わかるよな」
「はい」
「オレたち二人の時ならいいさ、それでも。でも子どもが出来たら? 一番いないといけない時、側にいたいときに両親はどちらもいない」
「そんな……」
「そんなこと起きないと思ってるか?」
颯の重みのあるセリフにあかりは次の言葉を口にすることができなかった。
あかりとて警察官だ。国家に奉職している以上、万が一がいつ起きてもいいように、常日頃心構えをして勤務についているのだ。
考えていないわけない。
だけど、結婚の先のこと――子どものことまで真剣に考えられていたか、と問われると自信はない。
「同僚同士で結婚して子どもいる人もいますし。あと、子持ちシングルの人も職場にはいっぱいいるから……」
「なんとかなるって?」
颯は真顔を通り越して厳しい顔をして、低い声で声を発する。
「ならなかったら、どうする?」