モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています


 あかりは考え込んでしまった。
 ちゃんと話さないといけないとは思う。
 けど、何を話さないといけないのだろう。

 颯の言い分はわかる。痛いほど理解できる。
 でもいつ来るか分からない万が一に備えて、どちらかが仕事を辞めないといけないのだろうか。それしか道はないのだろうか。
 颯だってあかりだって警察官の仕事が天職だと思って奉職しているのだ。

 それに、警察官だけじゃないはずだ。役所で勤めていても、病院で働いていても共働きでいる以上、すぐに子どもの側に駆けつけられないのだ。
 いや、仮にどちらかが家にいても、幼稚園や学校に行っている間に災害が起きたら。
 迎えに行こうにも道路が分断して行けなかったら、自分が倒れてきたものに挟まれて動けなかったら。

 最悪のことを考えるとキリがない。みんなどこかで折り合いをつけているのだ。
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