モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています


「ちょっ……」
 逃れようともがくあかりに颯は顔を寄せる。
「好きだ」
 耳元で囁かれる言葉にあかりの動きが止まった。
 付き合い始めの頃、数回聞いただけの言葉をなんで今言うのか。
 固まっているあかりに、颯はもう一言囁いた。
「あ、あい……愛してる」
 どもりながら告げる言葉は、初めてのもの。

 あかりの体の体温が一気に上がった。心拍数がとんでもないことになっている。
 更に口を開こうとする颯の気配を感じて、あかりは全力で彼の胸を押し返した。

 そこには、あかりに負けないくらい顔を真っ赤に染めた颯がいた。

 不覚にも可愛いと思ってしまった。激しく心を揺さぶられてしまうほど、颯の顔はあかりの琴線に触れたのだ。
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