モテ期なんて聞いていない!ー若手実業家社長の幼馴染と元カレ刑事に求婚されています

 あかりは開き直る。
「いいじゃない。動物園は久しぶりなんだもん」
「そうなの?同僚だった前の彼氏とは来なかったんだ」
「……なんで元カレの仕事知っているのよ?」
 ジロリと睨む。誰が伝えたのかは聞かなくてもわかっている。
 理貴の耳に入れるのはヤツしかいないから。
「幸人」
「やっぱり」
 あかりはため息をつく。
「どこまで聞いてるのよ、幸人から」
「んー」
 理貴は一度天を仰いでからあかりと視線を合わす。
「幸人が知っていることは大体かな」
 幸人とは県が違うのだ。知っていたとしても名前と年齢くらいなもの。
 なら大したことない。あかりはホッと胸をなでおろす。
(まぁ、幸人がまさにぃと連絡取っていたら別だけど……)
 長兄の雅人は、あかりとも颯とも同じ警視庁勤めだ。更に本庁と所轄の違いはあれど颯と同じ刑事ということもあり、何かと彼のことを気にかけている。
 雅人から幸人に情報がいっている可能性はなくはないが、年も一回り以上離れていることもあって二人はそんなに密に連絡を取り合う仲ではない。
 颯について漏れていることはないだろう。
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