失恋相手と今日からニセモノ夫婦はじめます~愛なき結婚をした警視正に実は溺愛されていました~
自分の夕飯は軽く済ませ、光輝さんと一緒に食べるためのチキンシチューの準備をする。下ごしらえは簡単で、トマトと玉ねぎとキャベツ、きのこと鶏もも肉をじっくり煮込んでいく。パンにもご飯にも合うお父さん直伝のレシピだ。
ホッとひと息ついて、缶ビールとグラスを持ってリビングのソファに移動する。スマホを操作して、しばらくすると画面にある人物が映った。
『やっほー。お義姉さん! 元気?』
「光希……」
光希が明るくおどけてこちらに手を振ってきた。正也と会ってからずっとムカムカする気持ちが抑えられず、光希に話を聞いてもらおうと連絡したら、オンライン飲み会をしようという話になったのだ。
缶ビールのプルタブに指をかけてプシュッという音が響く。決まった銘柄を飲むわけではなく、わりと期間限定や数量限定といった変わり種に手を出して試そうと思うのは、食品会社勤めの性なのか。今回はレッドアイを選んだ。
「乾杯」の掛け声とともにグラスを持ち上げる。
私は早速、正也に会った話を光希にした。
『なにそれ、図々しいにもほどがあるでしょ?』
案の定、光希は自分事のように怒ってくれた。
「そうだよね、にこやかに返せなかった私が悪いわけじゃないよね?」
『あたり前だよ。何年も経っているならまだしも、ううん、それでも許せないかな。むしろ未可子は優しいよ。私だったら絶対に百言い返して、最後はこの婚約指輪を見せつけると思う』
こちらに左手の甲をかざす光希に笑みがこぼれる。そんな言い方をしても、キラキラと輝く婚約指輪を見るたび光希が幸せそうな表情をしているのを知っている。
ホッとひと息ついて、缶ビールとグラスを持ってリビングのソファに移動する。スマホを操作して、しばらくすると画面にある人物が映った。
『やっほー。お義姉さん! 元気?』
「光希……」
光希が明るくおどけてこちらに手を振ってきた。正也と会ってからずっとムカムカする気持ちが抑えられず、光希に話を聞いてもらおうと連絡したら、オンライン飲み会をしようという話になったのだ。
缶ビールのプルタブに指をかけてプシュッという音が響く。決まった銘柄を飲むわけではなく、わりと期間限定や数量限定といった変わり種に手を出して試そうと思うのは、食品会社勤めの性なのか。今回はレッドアイを選んだ。
「乾杯」の掛け声とともにグラスを持ち上げる。
私は早速、正也に会った話を光希にした。
『なにそれ、図々しいにもほどがあるでしょ?』
案の定、光希は自分事のように怒ってくれた。
「そうだよね、にこやかに返せなかった私が悪いわけじゃないよね?」
『あたり前だよ。何年も経っているならまだしも、ううん、それでも許せないかな。むしろ未可子は優しいよ。私だったら絶対に百言い返して、最後はこの婚約指輪を見せつけると思う』
こちらに左手の甲をかざす光希に笑みがこぼれる。そんな言い方をしても、キラキラと輝く婚約指輪を見るたび光希が幸せそうな表情をしているのを知っている。