恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
大きな手が、茫然と突っ立っている私の髪をひと房掴んだ。
「私はあなたがほしい。これから先、公私ともに歩むパートナーとしてあなたほど理想的な人はいない」
異性に髪に触れられるのは、初めてではない。
匡に触れられたときはドキドキして、心臓が壊れそうだった。
なのに、今は嫌悪感しかない。
同じ仕草なのに、こうも違うなんて。
……私はどれだけ匡が好きなんだろう。
「あの、手を離してくだ……」
「眞玖に触らないでください」
突如強い力で後方に腕を引かれ、体が傾く。
トン、と背中に触れる硬い感触と包まれる香りに胸が締めつけられた。
五十嵐さんは驚いたように目を何度も瞬かせている。
「藤宮副社長、どうしてここに!?」
「こんばんは、五十嵐さん。私の婚約者に気安く触れないでいただきたい」
私のお腹に腕を回した匡が、声に静かな怒りを滲ませる。
「……私の妹が藤宮副社長の婚約者になったのでは?」
「どうやら事実無根の噂が出回っていたようですね。おかげで今日は一日対応に追われていました。妹はもちろん、あなたのご両親のところにも伺ってはっきりお断りしてきましたよ」
淡々と事実を告げる匡に、五十嵐さんの顔色がサッと変わる。
「私が将来を真剣に考える女性は、何年も前からたったひとりです。今後こんな酷い情報が流され、私の婚約者が傷つけられた際には容赦いたしません。こちらにも覚悟と考えがあります」
怒りを込めた低い声で、匡が毅然と言い切る。
表情が見えないが、私を抱きしめる腕には強い力が込められている。
「私はあなたがほしい。これから先、公私ともに歩むパートナーとしてあなたほど理想的な人はいない」
異性に髪に触れられるのは、初めてではない。
匡に触れられたときはドキドキして、心臓が壊れそうだった。
なのに、今は嫌悪感しかない。
同じ仕草なのに、こうも違うなんて。
……私はどれだけ匡が好きなんだろう。
「あの、手を離してくだ……」
「眞玖に触らないでください」
突如強い力で後方に腕を引かれ、体が傾く。
トン、と背中に触れる硬い感触と包まれる香りに胸が締めつけられた。
五十嵐さんは驚いたように目を何度も瞬かせている。
「藤宮副社長、どうしてここに!?」
「こんばんは、五十嵐さん。私の婚約者に気安く触れないでいただきたい」
私のお腹に腕を回した匡が、声に静かな怒りを滲ませる。
「……私の妹が藤宮副社長の婚約者になったのでは?」
「どうやら事実無根の噂が出回っていたようですね。おかげで今日は一日対応に追われていました。妹はもちろん、あなたのご両親のところにも伺ってはっきりお断りしてきましたよ」
淡々と事実を告げる匡に、五十嵐さんの顔色がサッと変わる。
「私が将来を真剣に考える女性は、何年も前からたったひとりです。今後こんな酷い情報が流され、私の婚約者が傷つけられた際には容赦いたしません。こちらにも覚悟と考えがあります」
怒りを込めた低い声で、匡が毅然と言い切る。
表情が見えないが、私を抱きしめる腕には強い力が込められている。