恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
私は彼の周囲にいるような、可愛らしい女性たちとは違う。
恋心なんて抱いたら、もう傍にはいられないし、友だちにすら戻れなくなる。
どんな女性にも優しく平等な彼だが、恋人とはいつも長続きしないと峰岡くんに聞いた記憶がある。
しかも、去る者は追わず来る者は拒まず主義だと専らの噂だ。
――だから絶対に彼だけは好きにならない。
数年前に決意した日を改めて思い出す。
ずっとそう思ってきたのに。
どうして今になって、こんなに気持ちがざわめくの?
心が落ち着かないの?
なぜ、彼の華々しい未来への第一歩を祝福できないの?
「――泣きそうだな」
彼が眦を下げて見つめてくる。
毎日の激務をもろともせず、装いもすべてが完璧なこの人は、本当に同じ世界の人なのかと疑いたくなる。
「そんなわけ……」
「ないか? 眞玖は人前で弱さを見せないからな」
「当たり前でしょ。社会人なんだし、会社や仕事場で泣いたりしません」
「眞玖はひとりで抱え込んで、陰で泣くタイプだろ。甘え下手だから」
淡々と返された言葉にひゅっと息を呑んだ。
恋心なんて抱いたら、もう傍にはいられないし、友だちにすら戻れなくなる。
どんな女性にも優しく平等な彼だが、恋人とはいつも長続きしないと峰岡くんに聞いた記憶がある。
しかも、去る者は追わず来る者は拒まず主義だと専らの噂だ。
――だから絶対に彼だけは好きにならない。
数年前に決意した日を改めて思い出す。
ずっとそう思ってきたのに。
どうして今になって、こんなに気持ちがざわめくの?
心が落ち着かないの?
なぜ、彼の華々しい未来への第一歩を祝福できないの?
「――泣きそうだな」
彼が眦を下げて見つめてくる。
毎日の激務をもろともせず、装いもすべてが完璧なこの人は、本当に同じ世界の人なのかと疑いたくなる。
「そんなわけ……」
「ないか? 眞玖は人前で弱さを見せないからな」
「当たり前でしょ。社会人なんだし、会社や仕事場で泣いたりしません」
「眞玖はひとりで抱え込んで、陰で泣くタイプだろ。甘え下手だから」
淡々と返された言葉にひゅっと息を呑んだ。