恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
「浮気は許さないよ?」


甘く掠れた声で囁かれ、一気に体温が上がる。

さっきまでの穏やかさが嘘のように、鼓動が速いリズムを刻む。


「なん、で……」


ここにいるの?


いつ、帰国したの?


婚活パーティーの説明はしたが、場所などは話していないのに。


「失礼ですが、あなたは もしや……」


唐突に現れた彼に、五十嵐さんが戸惑いの声を上げる。


「突然すみません。彼女の婚約者の藤宮と申します」


「……婚約者?」


五十嵐さんが訝しむように眉間に皺を寄せる。


「ええ。私は最近まで海外勤務をしておりまして、今日は私の友人でもあるパーティーの主催者に婚約者を紹介がてら挨拶に来たんです。ともに来場するつもりだったのですが、急な仕事が入り、彼女に先に向かってもらっていたんです」


「長谷部さんはほかの参加者の方と同様にパーティーに参加されていたようですが?」


どうにも納得しかねる様子の五十嵐さんに、藤宮くんは動揺ひとつ見せず口角を上げる。

私の腰に回していた腕に力を込め、お互いの体を密着させる。


「彼女には、パーティーに参加せず私の到着を待ってほしいと伝えたつもりなのですが、どうも行き違いがあったようですね」


「長谷部さん、本当ですか?」


藤宮くんの説明を確認するかのように、五十嵐さんが私に視線を向ける。
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