恋慕~再会した強引御曹司に甘く囚われて~
「あ、あの……」
事態をまだうまく理解できていない私は、焦って傍らの藤宮くんを見上げる。
……それが間違いだった。
心が丸ごと奪われそうなくらいの熱い眼差しに射抜かれ、息を呑む。
呼吸が苦しくなり、うまく頭が働かない。
一瞬の隙をつくように、藤宮くんは私を強引に胸の中に抱え込む。
彼の香りに包まれて、くらりと視界が歪んだ。
「――眞玖、ちゃんと言って」
そっと耳元近くで色香の滲む声で囁かれ、肩がビクリと跳ねた。
「長谷部さん?」
「すみません……その、彼の言う通りです」
彼の腕の中で反転し、震える声で肯定する。
婚約者がいるのに、新たな出会いを求めているといった誤解をうむかもしれないが、この状況でほかに相応しい答えが見つからない。
なにより取引先のモニターという立場上、騒ぎを起こしたり無駄な注目を集めるべきではない。
「残念です。けれど私は直感を信じる人間なので、今日はこれで失礼します」
フッと表情を緩めた五十嵐さんが肩を竦める。
「奇遇ですね、私も自分の直感と運命を信じています。では、失礼します」
藤宮くんが私の腰を抱いたまま踵を返す。
足がもつれそうになるのをなんとか堪え、頭を下げて彼の後ろに続く。
背中に鋭い視線を感じるが、今は振り返る余裕がない。
事態をまだうまく理解できていない私は、焦って傍らの藤宮くんを見上げる。
……それが間違いだった。
心が丸ごと奪われそうなくらいの熱い眼差しに射抜かれ、息を呑む。
呼吸が苦しくなり、うまく頭が働かない。
一瞬の隙をつくように、藤宮くんは私を強引に胸の中に抱え込む。
彼の香りに包まれて、くらりと視界が歪んだ。
「――眞玖、ちゃんと言って」
そっと耳元近くで色香の滲む声で囁かれ、肩がビクリと跳ねた。
「長谷部さん?」
「すみません……その、彼の言う通りです」
彼の腕の中で反転し、震える声で肯定する。
婚約者がいるのに、新たな出会いを求めているといった誤解をうむかもしれないが、この状況でほかに相応しい答えが見つからない。
なにより取引先のモニターという立場上、騒ぎを起こしたり無駄な注目を集めるべきではない。
「残念です。けれど私は直感を信じる人間なので、今日はこれで失礼します」
フッと表情を緩めた五十嵐さんが肩を竦める。
「奇遇ですね、私も自分の直感と運命を信じています。では、失礼します」
藤宮くんが私の腰を抱いたまま踵を返す。
足がもつれそうになるのをなんとか堪え、頭を下げて彼の後ろに続く。
背中に鋭い視線を感じるが、今は振り返る余裕がない。