私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「エルネ・アレ!」

 呪いの進行を食い止めていた魔法の解除から始め、被害者と黒魔術を強引に引き剥がす。男性には、体力を回復する魔法と防護障壁を展開。
 安全を確保してから、新たな宿主を探して蠢く呪詛を解いていく。

 同時に術者を特定するため、あれこれ細々とした魔法を張り巡らせていたけどーーそれはすぐに、キャンセルした。
 あっちも正体を見破られたくないみたいで、そうした魔法をぶつけた瞬間、さらに呪いが強固になるトラップが仕掛けられていると気づいたからだ。

 ――これぞ、天才同士の総力戦って感じ?

 私と同レベルか、それ以上の術者がいるなんて――わくわくするよ!
 どんな人なんだろう? 早く会いたいな。

 そんなことすらも考える余裕があるくらいの状況まで解呪するのに成功した私が、口元を綻ばせれば。
 どうやらあちらも、観念したようだ。

 シュルシュルと勢いを失った呪詛が、勢いよくヘドロを撒き散らしながら破裂する。あの欠片にぶつかったら、黒魔術が伝染するおまけつきだ。
< 12 / 241 >

この作品をシェア

pagetop