私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「考える頭のない貴様には、難しいかもしれないが……」
「ちょっと! 馬鹿にしないでくれる!?」
「これは君を守るために、必要な処置だ。心に刻み込んでおけ。わかったか」

 彼のこちらを非難するような視線が我慢ならなかった私は、普段の調子を取り戻してすぐさま反論したが――レオドールから優しい瞳で見つめられると、心配しているからこそ。
 こうした言葉が紡がれるのだと、伝わってきて……。

 あんまり強く拒絶するのはよくないのではないかと言う気分になってくる。

「返事は」
「いや、でも……。二度手間になるし……」
「二度とこのような危機が訪れぬように。魔術の使用を禁じてもいいんだぞ」
「それは駄目でしょ……。私は魔法が使えないと、か弱い女の子なんだから……」
「自覚があるなら、俺の命令に背く理由がないだろう」
「うーん」
「いいな」

 有無を言わせぬように再三念を押されても、やっぱり頷く気にはなれなくて。
 私が戸惑う様子を見せれば、彼は理解できないと言わんばかりに眉を顰めて言葉を重ねた。
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