私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「悩む必要があるとは思えんのだがな。夜だけではなく、昼間も行動をともにするか?」
「それなら、別の人に……」
「王族の俺以外に、適任など存在しない」
「ほら。立場的には皇太子のほうが、上だし……?」
「貴様はいつも、あの男のことばかりだな。目の前にいるのは、俺だと言うのに……」

 アルベールの名前を出したら彼が怒り狂うのは、学習済みだ。
 だからあえて、役職名で濁したのだがーーレオドールにとっては、なんの意味もなさなかったようだ。
 こいつは顔を指差すと、私を見下した。

「この顔のせいか」
「ちょっと。何怒ってんの?」
「俺だって選べるのであれば。あんな奴と双子として、生まれたくもなかった」
「レオドールさーん? 落ち着いてくださーい?」
「誰のせいだと思っている」
「あー。私のせい?」

 茶化して返事が聞こえてくるあたり、まだ冷静な様子ではあるけど……。
 次に地雷を踏んだら、大爆発が起きるのは間違いない。
 ここは素直に非を認めるべきだと考え、首を傾げれば。
 レオドールは再び、私に迫った。
< 150 / 241 >

この作品をシェア

pagetop