私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「ふーん。いいの? 聞かずに否定して」
「どうせ、ろくでもない条件をつけるつもりなのだろう。約束は守ってもらうぞ」

 残念だけど、今回はレオドールが想定している内容じゃないんだよね……。
 このまま彼の言う通りにしてもいいけど。
 それじゃ、いつまで経っても関係が進展しない。

「あー、じゃあ、聞くけど」
「何を言われても……」
「婚約者からよろしくお願いしますって話は、レオドールにとってはろくでもないの?」

 ーー今日だって、助けてもらったし……。
 こいつにだって、ご褒美は必要でしょ?
 そう考えた私が、渋々飴を与えれば。
 青白い顔をしていたレオドールの瞳が、みるみるうちに見開かれーー。

「エルネット……!」

 まるで餌を前にしたラブラドール・レトリバーのように。
 満面の笑みを浮かべて、喜んだ。
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