私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「私は器用じゃないから。婚約者を蔑ろにして、他の男性に言い寄ったりしないよ」
「どうだかな。あの男と婚約を結んでいた際、俺と二人きりの時間を楽しんでいただろう。貴様の言葉は、信用ならん」
「だから目の届くところに置いて、私を管理したいんだ? あいつの元へ、逃げていかないように?」
「それもある」
「他の理由は?」

 できるだけ重い雰囲気にならないように、気を使って問いかけたつもりだったんだけど……。
 苦しそうに唇を噛み締めた彼は、言いづらそうに言葉を吐き出した。

「俺が、離したくない」
「あ、そう……」
「愛する人の一投足を観察していたいと願うのは、罪なのか」
「いや。別に……」

 冗談めかしてドヤ顔で宣言されるよりも、俺は今とっても傷ついていますと態度で表現されながら言われるほうが、私もつらいんだよね……。
 ほら。前者なら笑い飛ばせるけどさ。
 後者は、取扱い注意って感じがあるでしょ? 繊細な作業は、苦手なんだよね……。

 私が得意なのは、爆弾を処理するほうじゃなくて、爆発させるほうだから……。
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