私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
 アルベールと許嫁の関係を解消した以上、私は現在フリー。
 公爵家の令嬢として、そう遠くない未来に誰かと婚約を命じられる可能性が高い。

 天才魔術師の血を受け継ぐ子を欲しがる貴族は、山ほどいる。

 皇太子に捨てられた傷物令嬢なんて汚名を簡単に吹き飛ばせる価値が、私にはあるはずなのに……。
 なんで私が、こいつなんかと結婚しなきゃいけないわけ!? あり得ないんだけど!

「私が? あんたに? 嫁ぐ?」
「そうだ」

 自身の胸元を指差ししたあと、レオドールを指し示し、首を傾げる。
 彼は間違いないと証明するように、低い声で肯定した。

「兄のお下がりとか、恥ずかしくないの?」
「気には食わん」

 こいつは私が初めて顔を合わせた時から、兄を一方的に嫌っている。
 アルベールの元許嫁を娶るなんて、屈辱でしかない。
 こんな提案をするなんて、プライドが、許さないはずなのに……。

 ーーなんかの罰ゲームなら、早めに撤回してもらわなきゃ。

 そう考えた私が、彼を促せば……。
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