私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「レオドールにも、言い寄っていたよね? 失敗したみたいだけど」
「そ、れは……!」

 忌々しい弟の名を口にすれば、マリンヌ明らかに狼狽えた。
 図星でなければ、しない反応だ。

「君は自分を愛してくれる人を求めていた。弟がまんざらでもない様子を見せていたら、乗り換えるつもりだったんだろ?」
「違う……」
「お互い、腹を割って話そうよ。どうせ、修復不可能なんだから」
「わたし達は、まだ……! 婚約者です!」

 ーー本当に扱いやすくて、助かるよ。

 レオドールとエルネット。
 あの二人は隙を見せても、僕が奥底まで入り込むのを嫌うから……。

「君の中では、そうかもしれないけど……。どれほど嫌がったところで、無駄だよ。僕達が生涯、添い遂げることはない」

 そう言う意味では、似た者同士。
 惹かれ合うものがあったのかも知れない。

「どうしてそんな、意地悪を言うんですか……!?」

 エルネットは弟との関係性を、仲が悪いと称していたけれどーーそれだって、結局のところ喧嘩するほど仲がいいって関係性なんだよね。
 考え方が似ているから、自分のものにならないのが気に食わない。
 自分だけのものにしたい。
 あの子は男性の独占力を引き出す天才だ。
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