私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「ねぇ。これ、外してよ」
「嫌だ」
「私からレオドールに、触れ合えない」
「俺が手を伸ばせば、問題ないだろう」
「そうだけどさぁ……」

 そう言う問題じゃ、ないんだよなぁ……。

 レオドールは私を抱きしめると、少しだけ機嫌を取り戻したようだ。
 愛する人を腕に抱くと、安心するのかな? この調子で、手錠も外してもらえるといいんだけど……。どうかな……。

「どうしたらいいの?」
「自分で考えろ」

 このまま彼と抱き合い、じっとしているわけにはいかない。
 仕方なく問いかけてみれば、辛辣な言葉が返って来た。
 はっきりしてほしいことを言わないってことは、私が譲歩するしかなさそうだ。

「はいはい。わかりました。もう、妹の願いを叶えてほしいなんて言いません」
「信用できない」
「あのさぁ。妻の話を聞かない夫って、どうかと思うんだけど」
「そうやって俺を責めるのは、逃亡の機会を得るためだな」

 恋敵がいなくなっても、レオドールは不安で仕方がないみたいだ。
 こいつ以外に私が好きで好きで堪らない男なんて、いないのにね? 
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