私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「返事は」
「そんなの、言わなくたってわかるでしょ?」

 私がこうして五体満足で生きていられるのは、レオドールのおかげだ。
 それは否定しようのない、事実だから。

「仕方ないから、あんたを愛してあげる」
「仕方ない、は余計だ」

 ちゃんと心を込めて、愛の言葉を述べれば。
 ようやく彼の機嫌も、元に戻ったようだ。
 カチャンと金属音が響き、手錠が外される。

 あー、よかった。
 このまま拘束されたままだったら、どうしようかと思ったよ。
 あの手錠、無駄に高性能だったし。
 普通、魔術封じの魔法なんてかける? どれだけ信用されていないだろう?

「忘れるな。俺はその気になればいつだって、エルネットを捕らえられるのだと」
「はいはい。わかりましたー」
「……これを外したのは、失敗だったか……」

 適当な相槌を打てば、再びあいつの機嫌が急降下する。

 もう。ほんとに、ジェットコースターみたいな人だなぁ。
 それが魅力的に映るあたりーー私もだいぶ、レオドールに毒されているのかもしれないね。
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