私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
慌てて足を蹴り上げるのを止めれば。
レオドールは私の耳元で、再び命じた。
「俺の妻になれ」
ちょっと! なんでそうなるわけ!?
はいわかりましたなんて、頷けるはずもなく――気持ち良さそうに眠っている同僚達を叩き起すほどの勢いで、私は絶叫する。
「何度提案されたって、答えは変わんないってば!」
「君は今日から、俺の婚約者だ」
「話を聞いてよ!」
「これは決定事項だ。拒否権はない」
「はぁ……?」
すると、彼の口からは耳を疑うような発言が飛び出てきた。
面を食らった私が思わず惚ければ、再び低い声で囁く。
「心配するな。アルベールなど、すぐに忘れさせてやる」
「いや、だから……」
耳元に吐息が当たって、くすぐったいったらありゃしない!
こいつは何度否定したら、私の話を聞いてくれるんだろうか。
ーー学習能力のない奴め……。
そう、恨めしそうな視線を向けたのがよくなかったのか。
彼は私の首筋に顔を埋め、そこに噛みついた。
「ちょ……っ」
ピリッとした痛みを感じて、思わず首元を押さえれば。
身体を離した彼は、ニヤリと口元に歪な笑みを浮かべた。
レオドールは私の耳元で、再び命じた。
「俺の妻になれ」
ちょっと! なんでそうなるわけ!?
はいわかりましたなんて、頷けるはずもなく――気持ち良さそうに眠っている同僚達を叩き起すほどの勢いで、私は絶叫する。
「何度提案されたって、答えは変わんないってば!」
「君は今日から、俺の婚約者だ」
「話を聞いてよ!」
「これは決定事項だ。拒否権はない」
「はぁ……?」
すると、彼の口からは耳を疑うような発言が飛び出てきた。
面を食らった私が思わず惚ければ、再び低い声で囁く。
「心配するな。アルベールなど、すぐに忘れさせてやる」
「いや、だから……」
耳元に吐息が当たって、くすぐったいったらありゃしない!
こいつは何度否定したら、私の話を聞いてくれるんだろうか。
ーー学習能力のない奴め……。
そう、恨めしそうな視線を向けたのがよくなかったのか。
彼は私の首筋に顔を埋め、そこに噛みついた。
「ちょ……っ」
ピリッとした痛みを感じて、思わず首元を押さえれば。
身体を離した彼は、ニヤリと口元に歪な笑みを浮かべた。