私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
「第二王子との仲を、できるだけ深めるのだ」
「無理だよ。あいつと私、不仲だもん」
「ええい! そんなわけがあるか! レオドール殿下は、エルネットを娶りたいと申し出てくださったのだぞ!」
「だから。それは何かの間違いで……」
「殿下との結婚が嫌なら、公爵家を出ていくんだな」

 ーーそうか。その手があったか! 

 公爵家と縁を切れば、私は貴族の血を引く平民のエルネットになれる。
 王族との結婚にはふさわしくないと、きっと王様も私とあいつとの結婚を認めないはず……! 

 妹やアルベールとの縁も切れて、一石二鳥だよ!

「今まで、お世話になりました!」
「……何を言っておるのだ?」
「私、今日から平民のエルネットになるね!」
「そんな簡単に貴族を辞められたら、誰も苦労はしな……!」

 そうと決まれば、最後に妹の顔を見てから家を出よう!
 お父さんと話をしたおかげで名案を閃くなんて、私ってなんてラッキーガールなんだろ?
 そう、自画自賛をしながら。
 何かを言いかけた父の言葉を無視して、私は妹の部屋に向かった。
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