旦那様、離婚の覚悟を決めました~堅物警視正は不器用な溺愛で全力阻止して離さない~
「あ、副院長、あたしこの辺で大丈夫です」
「は~い、了解」
「ありがとうございます。能見さんもまた明後日」
では、と車を降り、板戸さんはそれきり車を振り返ることなく路地を進んでいく。
「はは、板戸さんは相変わらずドライだな~」
「まぁそうですね……けど彼女、すごく気遣い上手ですよね」
「分かる~、一昨年僕が本院に来てからずっとそうッスもん~」
「ふふ、本当に。周囲のことしっかり見られてますよね、もう尊敬の域っていうか」
和やかに話をしているうち、車はマンション前の通りに入り、「この辺りで大丈夫です」と頭を下げる。
「すみません、わざわざ送っていただいてしまって」
「いやいや全然。てか僕のせいで飲み会じゃなくなっちゃってなんか申し訳ないッス」
「いいえ。私もお酒はちょっと控えようかと思ってまして、助かりました」
それではまた明後日、お疲れ様でした、とドアを開け、車を降りて窓越しに頭を下げる。去っていく車がカーブを曲がって見えなくなってから、振っていた手を下ろした私は、そのまま息を止めた。
振っていた手を、背後から腕ごと取られたからだ。
「は~い、了解」
「ありがとうございます。能見さんもまた明後日」
では、と車を降り、板戸さんはそれきり車を振り返ることなく路地を進んでいく。
「はは、板戸さんは相変わらずドライだな~」
「まぁそうですね……けど彼女、すごく気遣い上手ですよね」
「分かる~、一昨年僕が本院に来てからずっとそうッスもん~」
「ふふ、本当に。周囲のことしっかり見られてますよね、もう尊敬の域っていうか」
和やかに話をしているうち、車はマンション前の通りに入り、「この辺りで大丈夫です」と頭を下げる。
「すみません、わざわざ送っていただいてしまって」
「いやいや全然。てか僕のせいで飲み会じゃなくなっちゃってなんか申し訳ないッス」
「いいえ。私もお酒はちょっと控えようかと思ってまして、助かりました」
それではまた明後日、お疲れ様でした、とドアを開け、車を降りて窓越しに頭を下げる。去っていく車がカーブを曲がって見えなくなってから、振っていた手を下ろした私は、そのまま息を止めた。
振っていた手を、背後から腕ごと取られたからだ。