旦那様、離婚の覚悟を決めました~堅物警視正は不器用な溺愛で全力阻止して離さない~
和永さんは迎えに来てくれると言ってくれたけれど、私は彼にはっきりした返事をしないまま通話を終えてしまっている。一方的に通話を切ったのは、きっと良いことではなかった。
一気に間合いを詰めてきた比留川は、既婚者だと告げた後にもかかわらず、遠慮もなにもなく私の手を掴んでくる。
ざわ、と途端に全身が総毛立った。
「っ、触らないで!」
思いのほか大きな声が出たと同時に、手首をきつく握り締められてしまう。
力が強い。振りほどけない。頭が真っ白になる。抵抗したらもっと危険な目に遭わされるのでは、こういうときどうすれば、ああ本当に通話を切らなければ良かった、あのまま電話を繋いでいたら少しはこの異常を伝えられたかもしれないのに――どうするのが正解なのか分からない中で、後悔ばかりが募って、そのせいで余計に息が乱れる。
「駄目だって、大きい声出しちゃ」
「……放して」
「静かに言うこと聞いてくれたら、乱暴にはしないから。ね?」
一気に間合いを詰めてきた比留川は、既婚者だと告げた後にもかかわらず、遠慮もなにもなく私の手を掴んでくる。
ざわ、と途端に全身が総毛立った。
「っ、触らないで!」
思いのほか大きな声が出たと同時に、手首をきつく握り締められてしまう。
力が強い。振りほどけない。頭が真っ白になる。抵抗したらもっと危険な目に遭わされるのでは、こういうときどうすれば、ああ本当に通話を切らなければ良かった、あのまま電話を繋いでいたら少しはこの異常を伝えられたかもしれないのに――どうするのが正解なのか分からない中で、後悔ばかりが募って、そのせいで余計に息が乱れる。
「駄目だって、大きい声出しちゃ」
「……放して」
「静かに言うこと聞いてくれたら、乱暴にはしないから。ね?」